〜伝承 創作そして伝承へ〜
(1) 対象学年 5・6年
(2) 内 容
地元の長束神社に古くから伝わる「長束木遣」(和太鼓・篠笛・木遣り歌を組み合わせたもの)を、本校創立120周年を機に、資料の掘り起こしや聞き取り調査などをして現在の楽譜の基を作った。平成10年の国語科の自主公開研究会時に新たに「入り」の楽譜を加え、動きも工夫して本校独自の「木遣」を創り上げた。その後、毎年少しずつ工夫を加えながらから児童から児童へと引き継いでいる。
【曲の構成】…太鼓による「入り」→「太鼓」→「リコーダー独奏」→「リコーダー合奏
」 →「木遣歌」→「太鼓」→「太鼓とリコーダーの合奏」の7部構成。
【楽器構成】…篠笛の代わりのリコーダーと太鼓群で、締め太鼓(1名)、平太鼓(2
名)、2斗樽太鼓(1名)、4斗樽太鼓(18名)、和太鼓(2名)、リコーダー(40名〜内独奏者と歌の前奏者3名を含む)
(3)引き継ぎと練習体制

【引き継ぎ】…最高学年の6年生から5年生へと、子供の手から手へと受け継ぐ形を主とし、11月の「伝達式」をスタートに、約4か月間「総合的学習の時間」や自主練習の時間を使って引継ぎを行う。
【引き継ぎ終了後】…自主練習やパート練習、グループ練習を軸に、「自分たちの木遣」を目指してクラスや学年での取り組みが始まる。
(4)参加行事
「六年生を送る会」(3月)・「入学式」(4月)・「春の運動会」(5月)その他依頼のあったものを検討して参加
(5) 成 果
何よりも精神的成長が大きい。6年生は、心を込め、真剣な態度で演技した時の達成感、成就感を味わうことによって、努力の大切さを感じると同時に、5年生に伝達する活動を通して、「どう教えたらわかりやすいか、伝わるか」を自分なりに思考錯誤することによって、「責任感」「最高学年としての自覚」「木遣に対する誇り」が育っているように思う。5年生は「演技を高める」ために、練習の方法を工夫したり考えたりする中で、主体性や協調性が育っている。また、教え合う活動を通して、クラス内はもちろん、学年を超えた子ども同士の結びつきも深くなっている。
演技面では、毎年異なった雰囲気の「長束木遣」が出来上がり、その年の6年生の「色」が出ているのが面白い。本番を一つこなすたびに、演技にも迫力が出始め1年後には見ている者を引き込む演奏・演技となっている。
他学年への影響も大きい。「長束木遣あり」という意識ができつつある。また、「5年生になったら木遣ができる。」という受け継ぐ意識も根付きつつある。
(6) その他
「長束木遣」を学習に取り入れるにあたって、何よりも教職員の協力が不可欠である。5・6年生担任はもちろんのこと、休憩時間の練習中の児童に、励ましの声をかける教職員も多い。また、樽太鼓は、日本酒の入っていた4斗樽を使用しているため保管が難しく、台をつけたり、年2〜3回の水入れ(樽の乾燥を防ぎ、響きを保つため)の作業には、多くの職員の協力を得ている。
地域に存在するものを教材として掘り起こし、一つの形にしていくにはそれなりの時間と協力が不可欠である。地域に伝わる大切な宝として受け継ぎ、また、地域に住み、育てられていく自分を意識させる大切な教材の一つとして位置付け、これからも育てていきたい。
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